この時間は、守ろう綺麗な海。
ハイウェイから望むコンビナートは真っ白な煙を吐いている。守ろう綺麗な青い海。こちら側の空は青いのに、向こうの空はなんだか霞んでみえる。
ハイウェイ、海の上をぐねぐね曲がって、遠ざかるコンビナートを横目に、守ろう青い空。青い海を守ることは青い空を守ることだ。吐き出される白い煙が水蒸気であることを祈る。そんなのは都合のいい思い込みで、結局、灰色に変わるグラデーションの空の青い部分だけを綺麗だ綺麗だと言って見るだけだ。
コンビナート、コンビナート、コンビナート。一本だけ回る風車はただの象徴になり役割を失った。青い空と白い風車しか画面には映さない。反対側でガンガンフル稼働のコンビナートをハイウェイが隠して。