集積所

てきとうに文章を書いたりします

レンズ雲のゆくえ(今井あこソロダンス)感想

3/28 16:30 指と指の間をするりと抜けて行くような、そして握りしめることが出来ないようなものへの探求。 一見反復に見える動きにcresc.の記号が付き、宙に霧散する。(または何かに気づくようにハッと収束する?)この作品の中でよく見られたこれら一連の流…

卒業旅行記①

はじめて一人で飛行機に乗って海外に行く。出発予定の便がずらっと表示されている電光掲示板を見て、予定よりも二十分出発時刻が早くなっていることを確認した。それでも搭乗まで二時間以上あった。喫茶店で飲み慣れた紅茶をテイクアウトし、空港内をうろう…

久保⽥成⼦における「ヴァギナ」の復讐と勝利について

久保田成子における「ヴァギナ」の復讐と勝利について はじめに 久保田成子と聞くと一番初めに思い出すのは、『Vagina Painting』とそれに関する久保田のオーラル・ヒストリーである。ここで、『Vagina Painting』は久保田が自らの意思で行ったパフォーマン…

2のつく日

2のつく日はツインテールをする。 私の好きだったアイドルはツインテールをしなかった。 いつも彼女の隣に必ずいたあの子は、必ずツインテールをしていたが、いつの間にか大人しい髪型しかしなくなった。 2のつく日でもツインテールをしない時もある。自分に…

絵画の鑑賞における時間と距離について -草間彌生『無題[無限の網]』-

絵画の鑑賞における時間と距離について -草間彌生『無題[無限の網]』- はじめに 草間の絵画作品における鑑賞経験の時間の中で、『アンチ・アクション-日本戦後絵画と女性画家』の著者である中嶋泉は、痕跡と指標、象徴と形象の二つの領域を観客に行き来さ…

コンビナート・コンビナート

この時間は、守ろう綺麗な海。 ハイウェイから望むコンビナートは真っ白な煙を吐いている。守ろう綺麗な青い海。こちら側の空は青いのに、向こうの空はなんだか霞んでみえる。 ハイウェイ、海の上をぐねぐね曲がって、遠ざかるコンビナートを横目に、守ろう…

ブルーライトヨコハマ

すごいスピードで左目の視力が悪くなっている。新しく作った眼鏡は以前のよりも度が強めで、右目は裸眼でも問題ない視力だったのに、左目が悪くなるにつれて少しずつ悪くなっているので、右のレンズにも度が入った。右と左のバランスが合ってないからなのか…

11/16 良い事

バイト先の店長は、会う度に「最近いいことあった?」と私に尋ねる。 私は決まって、「まあ…ないですね」と半笑いで答える。 店長は、私が半笑いでこう言うのをただ見たいがためだけに、答えが最初から分かりきっている質問をするのだと思う。 私はというと…

9/17 言い訳と日記

約2ヶ月間あった夏休みももう終盤に差し掛かっている。(やばい)大学院生にとっての夏休みとは長期間研究に没頭できる良い機会だが、現実はそう上手くはいかない。(やばい) アルバイトを全くせずに大学生活を送る学生はあまりいないだろう。かくいう私も、夏…

身体と場所

私が初めて自身の身体を力強く認識したのは、5歳の頃に両親と一緒に八ヶ岳連峰の1つである赤岳に登頂した時だ。赤岳の頂上は、2899m。八ヶ岳連峰の中で最高峰である。幼い頃の曖昧な記憶のはずなのに、頂上に到達したときの地面、空気、高さ、全てを鮮明に覚…

私と兄の罪

昔住んでいた家に警察が来ていた。 私と兄はダイニングテーブルに紅茶とクッキーを用意して、刑事を迎え入れた。 先日亡くなった■■■君についてなんだけど、と刑事は言った。同じ学校だよね、何か知ってることはないかな、などと言いながら、多分私たちを疑っ…

ベランダの花

マンションのベランダで園芸をやっていて、 マリーゴールドとか、アジサイみたいなやつとか、バラみたいなやつとか、黒真珠?っていうちょっと高いやつとかを寄せ植えして育てている。 大きい鉢植えの方に、ネモフィラを植えていたんだけれど買った時からあ…

皆がすなる日記というものを(?)

ここでは私の生活を書き起こしてみたり、全くのフィクションを書いてみたり、頭の中身を整理整頓するために文章を書いたりする。日記は毎日書けたら書く。 大学院に入学してもう2ヶ月が経つ。同じ研究室の同期や先輩とはしっかり仲良くなれてると思う。(思う…